ホンダモーターサイクルジャパンが提供するHonda FLEET MANAGEMENT
本日はご多忙な中セミナーに参加いただき、誠にありがとうございます。ホンダモーターサイクルジャパンでHonda FLEET MANAGEMENTサービスを担当しております。見坊と申します。私からは、弊社の新サービスであります、Honda FLEET MANAGEMENTの概要と、適用で得られる3つのメリットについて紹介いたします。
簡単に私の略歴ですが、2014年にホンダ四輪ディーラーであるホンダカーズへ入社後、自動車整備士を務めておりました。2017年に現在のホンダモーターサイクルジャパンに入社後、販売店様の整備相談窓口で修理の電話相談スタッフを務め、2020年にHonda FLEET MANAGEMENTの専任担当として本日に至っております。モビリティー分野に関するさまざまなご相談やご提案をさせていただいております。
続きまして弊社について紹介します。株式会社ホンダモーターサイクルジャパンは本田技研工業株式会社を株主とする子会社です。
弊社の主な業務は、日本国内のHonda二輪車に関する内容です。Honda二輪車は本田技研工業で開発・生産されます。弊社は開発・生産されました二輪車のHonda二輪車正規取扱店への卸販売をはじめ、付随いたします純正部品やカスマイズパーツ、ライディングウェアの販売なども行っています。B2C向けにはお客様に楽しんでいただけるようなモーターレクリエーション活動も実施させていただいております。
そんな弊社ですが、国内の法人企業様向けの二輪車コネクテッドサービスとしてHonda FLEET MANAGEMENTを2020年10月1日よりスタート致しました。本田技研工業の技術サポートを受け、運用は弊社で行っています。また、本サービスの開始にあたっては四輪分野において多大な実績のあるスマートドライブ社のモビリティデータプラットフォームを活用し、定評のある高度なデータ分析についてもコンサルティングいただいております。
Honda FLEET MANAGEMENTはホンダモーターサイクルジャパンとスマートドライブの協業により実現したサービスです。弊社はこれまで車両販売を中心とした業務を行ってまいりましたが、昨今の「モノ」の提供から「コト」の提供への環境変化により、我々としてできる付加価値の提供を見出そうとしていました。そして、その1つがHonda FLEET MANAGEMENTです。我々は車両の提供に留まらず、その周辺環境についても提案してまいります。直近ではモビリティと人をシームレスにつなぐMaaSやCASEといった次世代サービスに対して各社しのぎを削っております。弊社としても、コネクテッド時代の第一歩として、まずはこのHonda FLEET MANAGEMENTを提供させていただきます。
Honda FLEET MANAGEMENTの機能とは?
こちらはサービス開始後にご利用いただける実際の管理画面です。インターネットにてブラウジングすることが可能です。こちらの画面では、リアルタイムに走行中の車両の位置情報と停車中の車両の位置情報を確認することができます。走行データは通信デバイスのGPSによって取得されます。位置情報の他に速度情報も確認することができ、これらのデータはクラウド上に蓄積されていきます。そのデータによって、運転者の急加速や急減速の回数を可視化するだけでなく、そのイベントが発生した場所を特定することが可能となっております。
また、車両に搭載されている通信デバイスは、車両本体の電源On/Offの認識が可能です。この信号とGPSデータを融合させ、訪問先での滞在時間を把握することが可能です。データ出力ボタンを押すと、走行データを出力することも可能です。それらの情報はインターネットブラウジング時であれば、地図表示も可能となっておりますので、1日の走行ルートがイメージとして捉えやすくなっております。
その他、地点登録をした箇所の設定範囲内に車両が入った場合に、担当者へメールでお知らせするジオフェンス機能もあります。管理している車両がもうすぐ戻ってくることが把握できれば、業務の次のアクションを事前に準備することも可能です。
こちらが、Honda FLEET MANAGEMENTの車両が適用車両です。ガソリン車の他、電動二輪のベンリィeに適用可能です。サービス開始にあたっては、専用の通信デバイスを取り付けます。スマートフォンの利用やテレマティクスサービスで散見される、利用者の電源入れ忘れや、充電切れなどによる「データが取得できない」といった問題はありません。
外側から確認できないような、車体カバーの内側に通信デバイスを装着し、電源も車両のイグニッションOn/Offで起動しておりますので、確実なデータ取得が可能となり、デバイスの盗難の心配もありません。この取り付けにあたっては、ホンダ二輪正規取扱店での整備士による技術が必要なりますが、全国で弊社とお取引をさせていただいております、約5000店の二輪販売店の中から紹介させていただきます。また、すでにご使用いただいている車両に後付けすることも可能です。一部適応できない車種もございますので、詳細については是非、ご相談ください。なお、専用コネクターを用いる関係上、他メーカーの二輪車にお取り付けすることはできませんので、あらかじめご了承ください。
概要の紹介が長くなりましたが、ここからは我々ホンダモーサイクルジャパンが本サービスの提供をさせていただき、みなさまが実感していただけるような3つのメリットを紹介させていただきます。
二輪ビジネス車両を活用した業界はさまざま存在しております。また、その使用方法も多岐に渡り、その数だけお悩みが存在していると理解しております。例えば、同じデリバリー・配達系の業界でも、毎日同じルートを回ることが多い新聞配達と、都度訪問先がかわる食品デリバリーでは走行方法も異なれば、見慣れない地域へ行くことの危険リスクの大小も変化いたします。
Honda FLEET MANAGEMENTの適用で得られる3つのメリット
ホンダモーサイクルジャパンは、ホンダ車をご使用いただいているすべてのお客様に「安全に永く適正に使用して頂きたい」という強い思いがあります。Honda FLEET MANAGEMENTの適用で得られる3大メリットとは、ズバリ「安全」「効率」「管理」の3つのお悩み解決です。毎日の何気ない二輪の移動について、その中身を把握し、企業様それぞれのお悩み解決のお手伝いをさせていただきたいと考えております。
それでは、その具体的な内容について説明させていただきます。
モビリティに関するお悩みの全てはここから始まります。
安全
一つ目のメリットは「安全」。特に二輪車をご活用いただく企業様にとって、事故は絶対に避けたい項目の1つです。
【企業様の困りごと】
- 事故を減らしたい
- 危険運転をしている運転者に適切なフィードバックをしたい
- 管理者へ走行毎に危険運転を検知して通知したい
- 運転者へ安全運転の啓蒙をしたい
これは、我々ホンダがどんなにいい車両を提供させていただいても、また、企業の管理者様がどんなに安全運転に対して啓蒙していただいても、ハンドルを握る運転者に全て委ねられてしまいます。ご覧いただいているような悩みは多く聞く困りごとです。余談ではありますが、運転をする際、免許証を携帯する必要がありますが、この免許という言葉、みなさま何気なく使っているワードですが、「許し」「免れる」と書きます。実は日本の法律では、車やバイクの運転をすることを禁止しております。免許証はこの禁止事項を、「許し、免れる証」となっています。つまり、モビリティとは便利な故にそれだけ危険なツールであり、扱う人間がその特性を正しく理解する必要があるのです。
さて、前述させていただきましたお悩みに対して、可視化することができる機能がHonda FLEET MANAGEMENTの運転特性レポートや、急加減速個所の表示です。直接的な効果としてましては、運転者の運転のクセや危険運転回数を定量化でき、指導改善することができます。また、急加減速の多い場所を可視化でき、潜在危険個所を周知できる。さらに、運転者の安全運転意識が高まり、事故の抑制につながる。このような効果があると考えています。
また、間接的効果も予測されます。安全運転によって車両にかかる負担は軽減され、燃費や消耗品などの整備費、修理費などのランニングコストの削減、事故による稼働車両の損害防止(運転人員・稼働車両数・事故処理工数)、また、安全運転励行による企業様のイメージ向上効果もあります。
ランニングコストが実際に30%以上向上した、という実績もございます。
効率
2つ目のメリットである「効率」。よくお客様から、「今どこを走行しているのか知りたい」「あと、どれくらいで戻ってこれるのだろうか?」「保有車両が少なく、稼働率がなかなか上がらない」「どんなルートを走行しているのだろうか?」このような悩みを耳にします。
【企業様の困りごと】
- 現在稼働中の車両位置がわからない
- 車両の稼働率を上げたい
- 走行ルートを把握したい
このような困りごとに対し、もしリアルタイムに車両の位置情報がわかれば、次のアクションに素早く繋げることが可能です。また、効率が良いと思っていたルートも、実は見直すことでもっといいルートが発見できるかもしれません。リアルタイム位置表示、ジオフェンス機能、走行履歴ルート記録などの機能による直接的効果は、まずリアルタイムに車両の位置を把握することができるようになることです。登録地点の周辺に車両が近づいたことを通知することで、車両帰着の予想が可能になります。また、ルート可視化や見直しにより、効率良いルートを走行することが可能となります。このような直接的効果が見込まれます。
また間接的効果としては、急なアポイントやお客様の細かなニーズに対応することができ、CS(顧客満足度)向上が見込まれます。小さな効率化の積み重ねによって収益を増加させることも予測されます。
管理
最後のメリットは「管理」。昔は良しとしていた労務管理方法も、昨今ではより精度高く、適切に管理しなければならない時代となりました。
【企業様の困りごと】
- 手書きの乗務記録の入力を楽にしたい
- 長時間走行や業務量を可視化したい
乗務記録の入力ひとつとっても、それなりに工数のかかる業務です。また、管理者にとっては、走行時間の管理も重要です。
今までは自己申告で作成していた乗務日報は、自動的に作成させる日報機能によって、より精度の高い日報を作成することができ、従業員の細かな労務管理の効果を期待できます。また、間接的効果として、従業員の日報記入時間を削減できるので、工数削減に寄与し、ES(従業員満足度)向上も見込まれます。
まとめ
Honda FLEET MANAGEMENTは上記のような基本機能だけでも、十分にお悩み解決のお手伝いが可能となっておりますが、基本機能にとどまらず、データ分析やレポーティングの提案、その他、安全運転講習のご紹介など、お客様それぞれの要望にあったご提案も可能です。
繰り返しになりますが、企業様が抱えるお悩みはそれぞれ異なりますので、我々は企業様の個別のお悩みを解決するために、Honda FLEET MANAGEMENTを活用していただき、有効なサービスを提案できたらと考えております。
まずは、みなさまの身近な相談役となれますよう、わたくし見坊がこのHonda FLEET MANAGEMENTの窓口を務めさせていただいておりますので、何かございましたら、お気軽に相談いただければ幸いです。
以上をもちまして私のパートの結びとさせていただきます。本日はお忙しい中ご静聴いただきまして、誠にありがとうございました。
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